株式会社ジェイテクトマシンシステム

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  • エア軸受スピンドルユニット

    4.1 解説

    半導体やIT情報機器の製造装置において、ウェーハの平坦度を高精度に維持できる研削工程は、重要であり、そこに使用されているスピンドルは振れ精度において高精度が要求されます。 特に、回転精度の中でも、NRRO(Non-Repeatablerunout:非同期振れ)が要求されています。弊社では、この要求に対応すべく新たに多孔質グラファイトを使用したエア軸受を開発して、高精度のNRROを得ています。

    4.2 特長
    • (1)多孔質絞りのエア軸受のため、オリフィス絞りや自生絞り等の他のタイプに比較して高い剛性を持っています。
    • (2)グラファイトの自己潤滑性により回転軸との接触時に凝着が生じないので、軽微な接触であれば、再使用が可能です。
    • (3)高精度の回転精度:NRRO(非同期振れ)0.05μm 以下
    • (4)エア消費量を40NL/min 以下と極力抑えて、省エネ効果を出しています。
    4.3 エア軸受の原理

    エア軸受は図4.1 に示すとおり回転体である主軸とそれを回転支持する多孔質グラファイトで製作されたリング材あるいは平板で構成されており、両者のすきま量とそこに流すエア圧力でその性能が決まります。

    ■図4.1 エア軸受の原理
    ■図4.1 エア軸受の原理 ■図4.1 エア軸受の原理 ■図4.1 エア軸受の原理
    4.4 ラジアル軸受の特性

    (1)基本負荷容量 基本負荷容量は、スピンドルに取付けられるラジアル軸受のサイズと供給エア圧力から下式にて表されます。 基本負荷容量=(軸受内径)×(軸受幅)×(平均圧力) 平均圧力=供給エア圧力 / 2

    (2)ラジアル剛性 ラジアル剛性は、基本負荷容量を下式のとおり軸受のすきま量で割った値で求められます。 ラジアル剛性=基本負荷容量 / ラジアルすきま(半径)

    (3)計算例 軸受内径 70mm、軸受幅 70mm、軸受すきま 0.009mm、供給エア圧力0.5MPa の場合 基本負荷容量= 1,225N ラジアル剛性= 136N/μm

    4.5 アキシアル軸受の特性

    (1)基本負荷容量 基本負荷容量は、スピンドルに取付けられるアキシアル軸受のサイズと供給エア圧力から下式にて表されます。 基本負荷容量= ( (軸受外径)2-(軸受内径)2) / 4 × π ×(平均圧力)

    (2)アキシアル剛性 アキシアル剛性は、基本負荷容量を下式のとおり軸受のすきま量で割った値で求められます。 アキシアル剛性=基本負荷容量 / アキシアルすきま(片側)

    (3)計算例 軸受外径 145mm、軸受内径 75mm、軸受すきま0.009mm、供給エア圧力0.5MPa の場合 基本負荷容量= 3,023N アキシアル剛性= 330N/μm

    4.6 構造
    ■構造
    4.7 主寸法と精度
    型式 主寸法(mm) 剛性(N/μm) 振れ(μm)
    d1 d2
    ASP90 190 90 80 521 90 300 ≦2 ≦2
    ASP70-1 170 70 42 466 50 350 ≦2 ≦2
    型式 モータ ドライバ
    ASP90 三相交流 市販インバータ
    ASP70-1 三相交流 市販インバータ
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